(デンドロビューム ファレノプシス)
ここ数日は友人のKhanhさんと2人で福祉関係を数ヶ所訪問してきました。
Binh Thanh 区にある福祉施設は400人強の障害者が収容されており、中〜重度の子供達が殆どでした。中には親に捨てられたのか、孤児の障害者も数十人もいました。
今回の訪問は、自分に何か手助け出来ることはないかと、現状を把握する為の訪問でしたが、これまでと違い、こんなに沢山の重度の子供達をみてカルチャーショックを覚えました。
半数以上がベット上での生活。
そんな子供達に私が何をしてあげられるかと考えても直ぐには頭に浮かびませんでした。(と言うか、このレベルの子達のことは余り考えた事が無かった)
施設の責任者の言うのはお決まりの「資金を援助してください」。
施設維持費や職員の手当て以外に子供一人当たり50円/日の経費が必要だとか。
政府からの支援金が少ないので、企業や個人に呼び掛けて何とか維持しているのが現状だそうです。
しかし、このレべルだと私にはちょっと無理がある。
もっと自分の出来る処からのぞんで、次につなげることが出来ればと思った。
次に、私の住む区の社会福祉委員会へ行ってきました。
所長さんとしばらく話して、担当者を紹介してくれました。
その担当者は偶然ですがKhanhさんとは顔見知りで、私のことも知っているという。(私は知らない)
そこで区の障害者の現状も教えてもらいました。
同区には障害者施設が無く、障害者は学問も受けていないのが現状。
月に700円の支援金を行政から出しているが、それだけで生活できるわけが無く、物乞いや物売りなどをして凌いでいる子供達も多いそうです。
物乞いや物売りができるレベルなら、環境さえ整えれば学問を受けさせたり、職を作ってあげる事も可能ではないかと考えています。
このレベルの子達にだと何らかの手助けも出来そうな気もします。
しかし、そこで始めに起りそうな問題の予想も付きます。
実は、障害者が物乞いや物売りをした場合、健常者の工員よりも稼ぐ事が出来るらしいのです。
なので障害者が家族を養っているという逆転現象が起っているのです。
その障害者達が学問を学んで物乞いをすることが出来なくなったり、他の仕事を貰えても現状は給料が少なくなったりするわけで、家族に取っては死活問題なのです。
そこで、家族をどう理解させるかが課題になるのではないかと思っています。
ベトナムの障害者問題は、障害者だけの問題では解決できないのです。
行政よりも家族に理解を求めるのが壁となりそうです。
ですので家族丸ごとを支援(雇用など)する覚悟も必要なのかも知れません。
と言うわけで、只今模索中です。
その子たちは枯葉剤の影響による障害者ですか?
先日、初めてベトナムに行ったのですが、Ginozaさんの日記を拝見して、自分はまだまだベトナムについて何も知らないなあ・・・と実感しました。
> その子たちは枯葉剤の影響による障害者ですか?
世間ではよく枯葉剤の影響だと騒がれていますが、自分はそうとは思っていません。
私は農業関係の仕事もやっているため、ダイオキシンについてはいろいろと調査もしたりしますが、土地や農産物からダイオキシンが検出されないのが殆どです。(検査機関が事実を隠しているなら別ですが)
それよりもっと恐いのは、食品の流通などで使われる防腐剤や鮮度保持剤、甘味料その他、それに残留農薬など、食生活の中で様々な要因が上げることです。
また、医薬品に関する知識も低い事も要因だと思います。
それと貧困国ほど障害者の率は高くなるとも言われていますが、その裏には先進国では妊娠初期に障害を知る事が出来るようになったため、人工中絶などでその割合が低くなっているとも言われています。
地域によっては未だにダイオキシンに悩まされている所もあるようですが、それはホンの一部です。
またよく騒がれている地域でも別の支点からも本質を探らないと本当の解決には繋がらないと思います。
土壌、食物、生活用水など科学的データが必要ですが、騒いでいる割にはベトナム政府はデータを公表しないのも変です。
社会的弱者を政治の材料に使っているようにもみ受けられます。
いつも犠牲になるのは貧困住民です。